MINI 一車種徹底紹介「CLUBMAN」編

MINIのイメージといえば、そのコンパクトなボディと、ゴーカートライドと呼ばれるキビキビとした走りから、「カワイイ」「やんちゃな少年」といったものが多いのですが、そんなMINIのラインナップの中で、ひときわ大人びてシックな、「淑女」とも呼ぶべき1台があります。
それがMINI CLUBMAN
今回はMINIのエレガント担当、CLUBMANの魅力についてたっぷりとお伝えしてまいります。


MINI CLUBMANとは?

CLUBMANはコンパクトなMINIのボディをストレッチして室内空間とカーゴスペースを拡げた「ワゴンタイプのMINI」です。カーゴスペースに荷物を満載して長いバケーションに出かけるヨーロッパでは、MINIの可愛らしいコンパクトボディを愛でつつも、「もう少し荷物が積めたらなあ」というリクエストがありました。特に車としてはミニマムなサイズだったクラシック・ミニでは、その要望が強かったのです。


MINI CLUBMANの歴史

まずはCLUBMANの歴史をクラシック・ミニの時代と新生MINIの時代に分けて紹介してまいりましょう。

クラシック・ミニ

  • ご先祖は「トラベラー」と「カントリーマン」

「ワゴンタイプのMINI」という意味でCLUBMANのご先祖様といえるのは、BMC(ブリッティシュ・モーター・カンパニー)時代の「モーリス・ミニ・トラベラー」と」オースチン・ミニ・カントリーマン」の兄弟車です。トラベラー/カントリーマンという名前の通り、バカンスなどで地方へ出かける際に大量の荷物を積んで行くのに大活躍しました。現在では「カントリーマン」はSUVタイプのMINIとして販売されていますが(日本ではCROSSOVERの名で販売)、デビュー時はステーションワゴンだったのです。

  • CLUBMANの誕生

CLUBMANというネーミングが初めて登場したのはクラシック・ミニの第3世代、MK Ⅲの時です。
親会社がBMC(ブリッティッシュ・モーター・カンパニー)→BMH(ブリティッシュ・モーター・ホールディングス)→ブリッティッシュ・レイランドとめまぐるしく変わっていった1970年代初頭、ミニはそれまでにない大幅なフロントデザインの変更を受けます。
丸くて愛嬌のあったそれまでのデザインとは打って変わって角張ったルックスとなったその1台は「ミニ・クラブマン」と呼ばれ、華々しくデビューしたのです。

  • 初代CLUBMANは程なく終売へ

ところがMK Ⅰから続く愛らしいフロントフェイスとは似ても似つかないこの角張ったルックスは大不評。
慌てたブリッティシュ・レイランドは併売されていた旧デザインをメインに戻し、クラブマンは終売としました。
初代ミニ・クラブマンは数年で姿を消すことになってしまったのです。

  • トラベラーとカントリーマンの後継車として生き残った「クラブマン・エステート」

ただトラベラー/カントリーマンの後継車として開発されたワゴンタイプの「ミニ・クラブマン・エステート」はニーズがあったため生産を継続。

新生MINI

  • 第2世代(Rシリーズ)で初登場(R55)

親会社がBMWとなった新生MINIでのワゴンモデルは第2世代(Rシリーズ・R55)で初登場します。
そして往年のシリーズ名を取り入れて、「CLUBMAN」と命名。
ここに見事復活を遂げるのです。
ハッチバックのMINIにはない落ち着いた雰囲気と、ユニークな観音開きのリアハッチを持つCLUBMANは人気を博し、現行の第3世代(Fシリーズ・F54)でも高い人気を誇っています。

  • 派生モデルとして「クラブバン」も

現在日本には輸入されていませんが、CLUBMANの派生モデルとして商用車の「クラブバン」もヨーロッパでは販売されています。

現行CLUBMANの魅力

伸びやかなスタイルはエレガンスをまとう

CLUBMANの全長は4,275mm。
5DOOR(4025mm)よりも250mm、3DOOR(3,865mm)と比べるとなんと410mmも長くなっています。
そのためハッチバックが小柄で可愛いアイドルといった感じなのに対し、CLUBMANは長身でスタイルの良いモデル的なイメージ。
また特徴的な観音開きのリアハッチも金庫のような重厚でシックな雰囲気を演出しています。

エステートの系譜・広い荷室

CLUBMANの魅力はその美しいスタイリングだけではありません。
3DOOR(211L)、5DOOR(278L)を大幅に上回る360Lもの広いカーゴスペースを誇るのは、ワゴンタイプのMINIであるCLUBMANだからこそ。
更にリアシートを倒せば1,250Lという広大なスペースが生まれ、IKEAやコストコで大量の買い物をしても余裕で積み込むことが可能です。

エステートの系譜・広い荷室

CLUBMANの魅力はその美しいスタイリングだけではありません。
3DOOR(211L)、5DOOR(278L)を大幅に上回る360Lもの広いカーゴスペースを誇るのは、ワゴンタイプのMINIであるCLUBMANだからこそ。
更にリアシートを倒せば1,250Lという広大なスペースが生まれ、IKEAやコストコで大量の買い物をしても余裕で積み込むことが可能です。

7つのモデル

現在CLUBMANではベースモデルであるBUCKINGHAMから、ハイパフォーマンスモデルであるJCWまで7つのモデルから選ぶことができます

  • BUCKINGHAM
  • COOPER
  • COOPER D
  • COOPER S
  • COOPER SD
  • COOPER S ALL4
  • JCW

4つのトリム

「トリム」とはMINIのデザイン選択とオプション選択を1つのパッケージにまとめたものです。
CLUBMANでは

  • エッセンシャル・トリム
  • クラシック・トリム
  • MINI YOURS トリム
  • JOHN COOPER WORKS トリム

3つのパッケージ

「パッケージ」はその名の通り、各種オプションをセットパッケージにしたものです。
CLUBMANでは

  • デジタル・パッケージ・プラス
  • ドライビング・アシスト・パッケージ・プラス
  • レザー・シート・パッケージ

の3種類のパッケージを選ぶことができます。

限定車 特別仕様車

エレガントでスタイリッシュなCLUBMANは多くのコラボレーションモデルを生み出しました。
ここではそんな限定車・特別仕様車をご紹介いたします。

モルトン・エディション

モルトン・エディションはイタリアのファッションブランド「SLOWEAR」とのコラボレーションから生まれた、CLUBMAN クーパーDをベースにした1台。
ボンネットとリアに配されたストライプがSLOWEARオリジナルのパターンになっているのがポイントです。
ちなみに「モルトン」とはSLOWEARがロンドン第1号店を出店したメイフェア地区のサウスモルトンストリートにちなんでいます。

ブルーノート東京エディション

ブルーノート東京エディションは名門ジャズクラブとして知られる東京・青山のブルーノート東京と初めてコラボしたモデルです。
ベースはCLUBMAN クーパーD。
ジャズをテーマにデザインされ、ボディカラーの「ミッドナイト・ブラック・メタリック」は漆黒のピアノを、「ホワイト・シルバー・メタリック」はブラスセッション(金管楽器の編成)をイメージしています。
インテリアもダーク調で統一され、大人の雰囲気に仕上がった1台です。

GPインスパイアードエディション

シックで実用性が高いCLUBMANに、歴代GP(グランプリ)モデルからインスパイアされたデザインやパーツを配したモデルがGP インスパイアードエディションです。
サンダーグレーメタリックのボディカラーとシルバーのルーフカラーの組み合わせは全体を引き締めてスピード感を感じさせ、ミラーなどに使われたチリレッドがアクセントカラーになっています。
もちろん走りの方も、ベースがJCWですからスパルタンそのもの。
19インチのJCWサーキット・スポーク2トーンホイールが獰猛さをうちに秘めたエレガンスを表現しています。

サヴィル・ロウ・エディション

伊勢丹新宿店メンズ館とのコラボレーションで生まれたサヴィル・ロウ・エディションは英国紳士をモチーフにした粋な1台。
サヴィル・ロウとはロンドンにあるオーダーメイド高級テーラーが集中するストリートの名前で、日本語の「背広」はこのサヴィル・ロウが語源となったという説もあります。
サヴィル・ロウ・エディションはその名に恥じず、MINIの上級プションであるYOURSスタイルの専用パーツを数多く用いて高級感を演出。
また専用デザインのボンネットストライプやサイドストライプが控えめに主張し、上品なCLUBMANを更にエレガントに引上げています。

スタイルと実用性を両立させたCLUBMAN

CLUBMANはそのスタイリッシュなデザインから来るエレガンスさと、ワゴンボディの使い勝手の良さから来る実用性が高い次元で結合した1台です。
カワイイMINIというイメージとは別のベクトル上にあるCLUBMAN。
エレガントな自分を演出したい方は、CLUBMANを選んでみてはいかがでしょうか。


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