ミニなSUV MINI CROSSOVER

近年は安全性能向上のためもあって、モデルチェンジのたびにボディサイズが大きくなる傾向にあります。コンパクトカーの代名詞であるMINIであっても、それは例外ではありません。一方で日本の道は一歩裏に入ると細い路地も多く、ボディサイズは車購入の際の大きなファクターの一つとなります。そこで今回は、輸入コンパクトカーだけではなく、国産のコンパクトカーとも比較して、MINIのボディサイズについて検証してみたいと思います。


MINI・3DOORとの比較

最もコンパクトなMINI 3DOORとは、最大のライバルであるフィアット・500や国産コンパクトカー、そして「小さい」ということからAセグメントではありますがルノー・トゥインゴも比較してみました。

全長 全幅 全高 ホイールベース 備考
MINI 3Door 3865mm 1725mm 1430mm 2495mm -
フィアット・500 3570mm 1625mm 1515mm 2300mm -
フィアット・パンダ 3655mm 1645mm 1550mm 2300mm -
トヨタ・ヤリス 3940mm 1965mm 1500mm 2550mm -
ホンダ・フィット 3995mm 1695mm 1540mm 2530mm FF
ルノー・トゥインゴ 3645mm 1650mm 1545mm 2490mm -

フィアット・500

全高以外はMINI・3DOORよりも「かなり小さい」という印象です。特に横幅が100mm狭いことと、ホイールベースが約200mmも短いということで、室内空間はかなり狭いのではないかということがうかがえます。

フィアット・パンダ

フィアット・500とプラットフォーム、基本的なコンポーネンツを共有するフィアット・パンダも、ホイールベースがMINI・3DOORに比べ約200mm短いなど、コンパクトな印象です。ただ全高がMINI・3DOORに比べ120mmも高いため、フィアット・500よりは居住性に優れているといえるかもしれません。

トヨタ・ヤリス

ヤリスは元々ヨーロッパで販売されており、(日本名では旧Vitz)MINI・3DOORの直接のライバルといえる一台です。日本の5ナンバー枠に当てはめるため全幅こそ1695mmに抑えられていますが、それ以外はMINI・3DOORと同等か、やや大きめのサイズ感となっています。

ホンダ・フィット

日本車におけるコンパクトカーの代名詞のようなホンダ・フィットですが、全長3995mmと今回比較した中では最も大きくなっています。全幅はヤリスと同じ理由で1695mmに抑えられていますが、全高がMINI・3DOORよりも110mmも高いため、室内空間的には若干有利かもしれません。

ルノー・トゥインゴ

今回比較した中で唯一の「RR」車です。(後は全てFF車)そのため全長はフィアット・パンダと同じくらいにもかかわらず、ホイールベースはMINI・3DOORと同程度の2490mmを確保するなど、パッケージングに工夫が見られます。またRRの特性を活かして、最小回転半径が4.3mと軽自動車並みなのも特筆すべきポイントです。


MINI 5DOORとの比較

MINI・5DOORと比較するのは、このセグメントの代表ともいうべきVW・ポロ、そしてコンパクトカーのイメージが強いフランスの3車種、そして国産からは日産ノートを選んでみました。

全長 全幅 全高 ホイールベース
MINI 5Door 4025mm 1725mm 1445mm 2565mm
VW ポロ 4060mm 1750mm 1450mm 2550mm
プジョー208 4095mm 1745mm 1445mm 2540mm
シトロエンC3 3990mm 17750mm 1495mm 2535mm
ルノー・ルーテシア 4075mm 1725mm 1470mm 2585mm
日産ノート 4045mm 1695mm 1520mm 2580mm

VW ポロ

このセグメントの基準となっているVW・ポロ。MINI・5DOORに比べると若干大きめですがほぼ同サイズといって良い感じです。それでいて室内や荷室がかなり広いのはさすがといえます。

プジョー208

プジョー208もMINI・5DOORとほぼ同サイズとなっています。ただプジョー208の場合はスポーティーさを前面に出しているため、室内は意図的に「タイト」にデザインされ、若干狭さを感じるかもしれません。

シトロエンC3

プジョー・208とプラットフォームを同じくするシトロエンC3も全長、全幅、ホイールベースなどはほぼ同じですが、C3の場合はSUVテイストが加わっているため、全高だけは1495mmと他のヨーロッパ車よりも若干高めになっています。

ルノー・ルーテシア

MINI・CLUBMANとの比較

MINIのステーションワゴンともいうべきCLUBMAN。以前はこのセグメントでもプジョー208SWなどがあったのですが、現在は有力なライバルが存在しません。そこで今回は1クラス上のステーションワゴンになってしまいますが、VWのゴルフVariantと、プジョー308SWとの比較をしてみたいと思います。

全長 全幅 全高 ホイールベース
MINI CULBMAN 4275mm 1800mm 1470mm 2670mm
VW・ゴルフ
Variant
4575mm 1800mm 1485mm 2635mm
プジョー308SW 4600mm 1805mm 1475mm 2730mm
シトロエンC3 3990mm 17750mm 1495mm 2535mm

VW・ゴルフVariant

実は全幅、全高、ホイールベースはMINI・CLUBMANとほとんど変わりません。大きく異なるのは全長で、なんと300mmも長くなっています。ホイールベースが同じで全長が長いということは、この300mm分のほとんどは「荷室」に当てられているということで、実際ゴルフVariantはこのクラス最大レベルの605Lもの大きなラゲッジルームを誇ります。

プジョー308SW

プジョー308SWもボディサイズはゴルフVariantとほぼ同じ。室内空間はCLUBMANと大きくは変わりませんが、やはり荷室は610Lとこのクラスでは最大レベルです。

MINI・CROSSOVERとの比較

MINI・CROSSOVERが属するコンパクトSUVは今一番熱いセグメントです。それだけにライバルも多く、今回はフィアット・500X、VW・T-Cross、T-Rock、プジョー2008、シトロエンC3 エアクロス、トヨタ・ヤリスクロスという6台と比較してみました。

全長 全幅 全高 ホイールベース
MINI CROSSOVER 4315mm 1820mm 1595mm 2670mm
フィアット・500X 4280mm 1795mm 1610mm 2570mm
VW・T-Cross 4115mm 1760mm 1580mm 2550mm
VW・T-Roc 4240mm 1825mm 1590mm 2590mm
プジョー2008 4305mm 1770mm 1550mm 2610mm
シトロエンC3エアクロス 4160mm 1765mm 1630mm 2605mm
トヨタ・ヤリスクロス 4180mm 1765mm 1590mm 2560mm

フィアット・500X

「フィアット・500」の派生車種ということでコンパクトなイメージがありますが、500Xは堂々としたボディサイズ。ただMINI・CROSSOVERはこのクラス最大のサイズなため、それに比べると若干小さめという感じです。

VW・T-Cross

BセグメントのSUVの代表格でもあるVWのT-Cross。MINI・CROSSOVERと比べると明らかに一回り小さいサイズとなっています。

VW・T-Rock

MINI・CROSSOVERとガチンコで比較するならT-Crossではなく、こちらのT-Rocになるでしょうか。ボディサイズはMINI・CROSSOVERにかなり近いものがあります。

プジョー2008

全長だけでいえばMINI・CROSSOVERに一番近いのがこのプジョー2008になります。ただ全幅や全高など、全体的には一回りコンパクトな印象です。

シトロエンC3 エアクロス

全長は4160mmとMINI・CROSSOVERよりも155mmも短いシトロエンC3 エアクロスですが、全高が1630mmもあるため、意外と存在感があります。可愛いデザインもあってMINI・CROSSOVERのライバルとなるかもしれません。

トヨタ・ヤリスクロス

トヨタ・ヤリスクロスはVWのT-Crossに近いサイズ。MINI・CROSSOVERよりは一回り小さいボディになっています。

MINI CONVERTIBLEとの比較

コンパクトなオープンカーということでMINI・CONVERTIBLEとマツダ・ロードスターを比べてみると、意外なことに全長、全幅はそれほど変わらないことが分ります。ただマツダ・ロードスターはスポーツカーのため全高が低く、またハンドリングをクイックにするためにホイールベースも短くなっています。

全長 全幅 全高 ホイールベース
MINI・CONVERTIBLE 3865mm 1725mm 1415mm 2495mm
マツダ・ロードスター 3915mm 1735mm 1235mm 2310mm

イメージとは異なるボディサイズ

こうしてサイズを比較してみると、MINI・CROSSOVERが意外と大きかったり、MINI・CONVERTIBLEとマツダ・ロードスターのボディサイズがあまり変わらなかったりすることが分ります。実際にはハンドルの切れ角や最小回転半径の問題もあって一概には言えませんが、やはり日本での使い勝手を考えるとボディサイズは大切なファクターです。今回の比較をコンパクトカーご購入の際の参考にしていただければと思います。



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