2度目のマイナーチェンジで大きく変わったMINI

2021年、MINIは現行モデルとしては2度目のLCI(Life Cycle Impulse=マイナーチェンジ)を受けました。対象となったのは3DOOR(F56)、5DOOR(F55)、CONVERTIBLE(F57)の3モデル。実は2014年にデビューしたこれら第3世代のMINIは2018年にもLCIを受けており、ライフサイクルからいうと本来は今回フルモデルチェンジの順番だったのですが、例外的に2度目のLCIということになっています。ただその内容はフェイスリフトやマイナーチェンジというにはあまりにも多岐にわたるものでした。
そこで今回は、

と大幅にバージョンアップされた新しいMINIの魅力を存分にお伝えしてまいります。


エクステリア

フロントマスク、リアバンパーのデザインを一新

MINI伝統の六角形グリルを拡大、ラジエーターグリルを囲むフレーム部分を太くして、より印象的な顔つきになりました。またこれまでブラックだったパンパー中央部分をボディと同色化することにより、高級感を高めたのもポイントです。このあたりは新型4シリーズで巨大なキドニーグリルをアピールしているBMWの影響があるのかもしれません。更にリアバンパーもデザイン変更を受けています。

LEDヘッドライト周り

ヘッドライト周りでは全車LEDヘッドライトが標準となりました。またプロジェクターが装着されているインナー部分がこれまでのクロームからブラックに変更されて「黒目」っぽくなり、より「生き物感」が増しています。

サイド・スカットル

サイド・スカットルはこれまでハロゲンバルブが装着されていましたが、これがLED化され、デザインもシャープなものに変更されています。このおかげでサイドビューが格段に引き締まりました。

新しいボディカラー

新しいボディカラーとして、

  • ルーフトップ・グレー・メタリック
  • スターライト・ブルーメタリック
  • ホワイト・シルバー・メタリック
  • サンダー・グレー・メタリック
  • カリビアン・アクア・メタリック(CONVERTIBLE専用)

の5色が加わりました。
またルーフカラーにブラックから徐々にブルーにグラデーションしていく「マルチトーンルーフ」が新設定されています。 これは職人による手作業で塗装されており、そのため全く同じものは2つとないオリジナル性の高いものとなっています。


番外編「勝手におすすめアクセサリー」

インテリアはマルチ・ディスプレイ・メーター・パネルなどの採用により、一気にモダンな印象になりました。

マルチ・ディスプレイ・メーター・パネル

これまでのアナログメーターから、マルチ・ディスプレイ・メーター・パネル(液晶メーター)に変更されました。(ワンを除く全グレードで標準化)
これにより様々な情報を豊富に、見やすく表示することができるようになっています。

インテリアサーフェスのデザイン変更

これまでは独立したパーツだったエアコンの吹き出し口が、インテリアパネルと一体化されています。またドリンクホルダーの形状も変更されました。

アンビエントライトの強化

インテリアサーフェスの下部にもアンビエントライトが配置されるなど、よりムードを演出しやすくなっています。

インフォテイメントシステム

ナビを中心としたインフォテイメントシステムもより多くの情報をより見やすくなるようバージョンアップされています。

最新のインフォテイメントシステムを搭載

最新バージョンのインフォテイメントシステム(ナビ)を搭載しています。
具体的には、「ライブウィジェット」を初採用したことにより、これまでのメイン画面とサブ画面の2分割から、3分割までの設定が可能になりました。
これにより、中央にナビのマップを拡大表示し、左に再生中の音楽のジャケット、右に燃費情報などを表示しながらスワイプ操作で切り替えることができるようになっています。
(※1つの機能を全画面で表示や、2分割で表示することも可能です)

MINI App

MINI AppスマートフォンによってユーザーとMINIをつなぐユニバーサル・インターフェイスです。ナビの目的地をアプリのマップで検索して車載システムに送信したり、アプリ画面で燃料残量や走行可能距離などの車両状態を確認することができ、さらにリモート操作でドアロックやアンロック、換気なども実行できるといった優れもの。このMINI AppはこれまでiOSのみの対応でしたが、ついにAndroidにも対応しました。

機能面

機能面では「電動式パーキングブレーキ」の採用が大きなトピックです。

電動式パーキングブレーキを初採用

電動式パーキングブレーキが「クーパーS/クーパーSD/ジョン・クーパー・ワークス」では標準装備となりました。(ワンとクーパーはオプション)

安全性能

安全性能面では車線逸脱警告とACC(アクティブ・クルーズ・コントロール)が全車速対応になったことが大きな変更点です。

レーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告)

レーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告)が初搭載されました。これは車が車線をはみ出して走行しようとすると、ステアリングが「ブルブル」と振動し、ドライバーに注意を促してくれる機能です。

アクティブ・クルーズ・コントロールにストップ&ゴー機能が追加

前の車と一定距離を保ち追従するACC(アクティブ・クルーズ・コントロール)に「ストップ&ゴー機能」が搭載されました。これにより、渋滞などで一旦停止した後に前車が動き出したようなケースでも、一定の時間内であれば追従モードに復帰してくれます。

ビックマイナーチェンジの理由はイギリスのEU離脱?

今回2度目のマイナーチェンジが実施された理由については正式に発表されていませんが、MINIの工場があるイギリスがEUから離脱したことや、世界的な半導体不足などが関係しているのかもしれません。
いずれにせよフルモデルチェンジに近いビックマイナーチェンジであることは確か。
新しく、魅力的になったMINIをぜひお楽しみください。


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