BMW Team Studie BOB鈴木総監督 TotoBMWオリジナルBLOG BMW M Motorsport History
皆様、こんにちは。BMW Team Studie の BOB こと 鈴木康昭 です。コロナで大変なご時世ではございますが、皆さんBMWで駆け抜けて人生をJOYしていらっしゃいますか?今回から3回に分けまして、BMWとMotorsportの歴史、そしてM社とモータースポーツとの結びつきのコラムを書かせて頂く事になりました。もし、ご興味ございましたら是非お時間ございます際に一読頂けますと幸いです。
BMW がいつから Motorsport を始めたかの話になりますと、この「BMWが」と言うのがポイントになります。というのも「BMWで」と言う事であればもう100年近い歴史があると思います。最初の生産車であるBMW Dixi で当時の舗装などされていないサーキットを、ゼッケンらしきモノを貼り付けて走行している写真は観た事がありますし、BMW328 なども1938年に有名なミッレミリアで優勝を飾っております。しかし、これはBMWが社として行っている活動ではなく、あくまで個人のマニアな方々が出場されていた歴史であり、BMWとして本格的にOFFICIALにレースを始めたのはそれから30年以上後の1960年代後半の時期になります。
当時、BMWの工場でメカニックとして勤務していた ヨーゼフ・シュニッツアー と言う人物が自身の趣味としてBMW1602でレース活動をしており、ドイツ国内のレースで連戦連勝していた事にBMWが目をつけ、「BMWの Motorsport部門 を作りたいから協力してくれ。」と持ちかけたのが最初のきっかけとヨーゼフの弟さんである ヘルベルト・シュニッツアー さんから聞きました。その後様々な精鋭達が呼び集められ、1972年に ヨッヘン・ニーアパッシュ をリーダーに BMW Motorsport社 が設立されました。これが本格的に「BMWが」Motorsport活動をOfficialにスタートした起源となります。
E9 3.0 CSL をベースにしたツーリングカーは当時最強であった FORDカプリ と毎戦激戦を重ねたモノのやや劣勢でそれを打破する為にエンジンそしてシャーシの全てを進化させた 3.5CSL を投入し、遂に王者カプリの牙城を崩し、あの ル・マン24時間レース においても見事チャンピオンに輝きました。同時期には フォーミュラカー にも エンジンコンストラクター として精力的に活動を続け 名門マーチ社 に50基ものエンジンを導入し、ヨーロッパ・フォーミュラ2のシリーズでは16戦中11のレースで勝利を掴み、名実ともにエンジンのBMWをアピールする事になりました。(ちなみにこのエンジンは Studie AG東京店 と 横浜店 に一基ずつ展示しておりますので、ご興味ございましたら是非観に来て下さい)その後も02シリーズの後に続いた初代3seriesの320iをベースとしたツーリングカーでも輝かしい成績を収め、更にBMW Motorsport社は飛躍し、次なる新たなプロジェクトに立ち向かう事となります。これまでのレース車両は全て市販されているBMWをベースに改造を施し作り上げたレーシングカーでしたが、新しい次なるプロジェクトは市販車には存在しない車輌、つまりいちからレースの為に新たなBMWを作り上げるという壮大なものでした。それがBMWの歴史の中でも燦然と輝く名車、あのBMW M1です。
BMW M1に市販車はあるじゃないか?とお思いでしょうが、先にレーシングカーが生まれ、それをストリートでも走れる様にデチューンして市販車のM1が生まれたのです。これはこれまでにない全く新しい発想のスタイルでした。そして、これが初めてのM社の市販車であり、最初にMバッジを搭載したBMWとなりました。しかし、市販車のM1のセールスの好調さとは裏腹に、レースでのBMW M1は様々な不運に苛まれ残念ながら大きな成功こそ残せませんでしたが、F-1の前座にF-1ドライバー自身がDriveするというBMW M1のワンメイクレースであるProcarレーシングシリーズは、あれ以上輝きを放ったレースは後にも先にもないであろうと著名な大物F-1ドライバー達が皆、口を揃えて語り継ぐほどそれはそれは優美で綺羅びやかなシリーズとなり、それがBMW M1の価値を更に高める事に繋がりました。ちなみに少々話が逸れますが、私が知る限りこのProcarレーシングシリーズに出場したBMW M1 Procarは日本に3台存在します。そのどれもが現在の価値で言うと3億を越え、その価格は更に上昇しております。また、この世で最も高価なBMWとして有名なのはあのアンディ・ウォーホールがペイントしたこのM1 Procarで(BMW ART CARとしても有名ですね)その価格は100億以上と言われていますが、きっと100億出しても売ってくれないと思います(笑)
その後、世界で一番美しいCoupeと称されたE24型初代6seriesをベースにした635csiにツーリングカーレースの主役は移行され、そこで培った技術は市販車のM535i,M5そしてM635csiとM6に惜しむことなく注ぎ込まれ、BMW Motorsport社はBMWグループの中でも、益々輝きを増す黄金期に入っていく事となります。
と、ここまで書いた所で、コラムVol.1は筆を置かせて頂きます。なにせ長いんですよ、この話。まだ35年前までしか進められておりません。(笑)大丈夫でしょうか?面白いですか?(ちょっと心配ですw)好評でしたら第二回もあると思います。不評でしたら・・・・・最後までお読み頂き有難うございました。
今後ともToto BMW、Shonan BMWそしてBMW Team Studieを変わらぬご愛顧のほど宜しくお願い申し上げます。BMW Team Studie 代表兼監督 鈴木BOB康昭
鈴木BOB康昭 氏/Toto BMWがスポンサードしている/日本唯一のBMW公認レーシングチーム BMW Team Studieの監督/1995年 BMW専門のチューンナップ・ショップ株式会社スタディ設立/現在、全国5店舗 BMW専門店Studie AG展開中